インタビュー記事ページ
2026/04/20
20代で3社の未来を背負う環境
――コンサルティングファームから、ファンドではなく自己勘定投資会社を選んだわけ
インタビュー登壇者
NYC株式会社アソシエイト水口 開氏
デロイト トーマツ コンサルティング出身。
現在、投資・バリューアップ・組織運営に従事
インタビュアー
NYC株式会社採用企画チームマネージャー小岩井 康裕氏
舟田 昂平(XG Partners)
1. 自己紹介:コンサルから「投資プロフェッショナル」への転身
―― まずは、水口さんのこれまでのキャリアについて教えてください。
水口: 新卒でデロイトトーマツコンサルティングに入社し、当初はスマートシティ関連のDXプロジェクトに携わっていました。その後、モニターデロイトへ移り、PEファンド案件のビジネスDD(BDD)や、オーナー企業向けの成長戦略策定支援などを行ってきました。
2.転職を考えたきっかけ——「調べる人で終わりたくなかった」
―― 順調にコンサルでキャリアを歩んでいた中、転職を考えたきっかけは?
水口: BDDを通じてPEファンドの投資判断を支援する中で、「調査の先にある意思決定や、M&A後の経営を自分の手でやってみたい」という気持ちが強くなっていきました。
コンサルとして求められる仕事はしっかりやり切った上で、自分の次のステージとして「当事者として経営に関わる側」に行きたいと考えるようになりました。
3. なぜNYCを選んだのか? 「手触り感」の正体
―― 水口さんは複数の企業を検討された上でNYCに決められたとのことですが、決め手は何だったのでしょうか。
水口: コンサルで仕事をする中で、「調査や提案の先にある、意思決定や経営の実行を自分の手でやりたい」という思いが強くなっていきました。PEファンドも魅力的な選択肢でしたが、外部投資家に左右されず、案件の発掘から投資実行、その後の経営まで一気通貫で深く関与できる自己勘定投資のスタイルに惹かれました。
特にファンドだと、若手のうちは計数管理等が中心になることも多いと伺い、自己勘定を選ぶ決め手になりました。その中でNYCを選んだ理由は大きく2つあります。
1つは、若手から投資〜経営まで本気で向き合える環境だと思ったからです。YouTubeを通じて発信されているNYCの姿は極めてリアルでした。フォークリフトの免許を取りに行くレベルまで現場に踏み込む「実行」の姿勢に惹かれました。また選考の中でも、20代が取締役や社長として、投資先の経営判断に深く関与していると聞いて、まさにコンサルタントとして「自分の手で経営をやりたい」と思っていた自分が求めていた環境だと確信しました。
2つ目は、型にはまらない評価をしてくれた点です。PEファンドでは投資銀行出身者などを中心に似た経歴の方が多い印象ですが、NYCは経歴の看板だけではなく、ポテンシャルや人柄を正当に評価してくれました。
実際にさまざまなバックグラウンドを持つメンバーが成果を出していて、選考中に多くの方とお会いする中で、「この人たちと一緒にやりたい」と思えたのも大きかったです。
4. NYCでの業務内容
―― 入社して約5ヶ月、現在の業務内容を教えてください。
水口: 現在、投資先3社のバリューアップを担当しています。アメ車パーツ販売会社、留学エージェント、ブランディングエージェンシーと、業界もエリアも全く異なりますし、投資先ごとにフェーズや課題も大きく違います。
ある投資先では営業強化をし、別の投資先では後継社長の採用に動く、といった具合で、日々まったく違う経営課題と向き合っています。NYCでは、バリューアップの進め方は各担当に委ねられており、裁量が非常に大きいので、入社1年目から幅広い経営課題に自分の判断で向き合うことができています。
同時に、日々新たな案件を検討するソーシング業務も担っています。投資先のバリューアップとソーシングを並行して走らせるので、正直タスク量は多いですが、その分、投資の入口から出口まで経験できる環境です。
加えて、NYCはまだ全メンバーで会社を創っているフェーズなので、投資業務以外にも積極的に関与します。自分も入社数日でとあるプロジェクトを任せてもらいました。投資先の経営だけでなく、NYC自体の組織づくりにも携われるのは、この規模・このフェーズならではだと思います。
―― 入社前の印象と、入社後のギャップはありましたか。
水口: YouTubeなどを通してありのままの姿を見ていたので、そこまでギャップは生じませんでした。強いて言えば、「タスク量とスピード」は想像以上でした。
コンサル時代は、仕事量は多いですが一つ一つの論点に向き合う時間はあり、タスクの量に忙殺される感覚は少なかったのですが、今は経営・投資の現場で、高いクオリティとスピードが同時に求められる。優先順位をつけて、いかに早く付加価値を出すか。そのバランス感覚は今でもタフな挑戦です。
また、良い意味でのギャップとしては、想像以上の手触り感です。投資先のマーケティング強化の一環で、自分自身がフィリピンに出張し、現地で手を動かすことがありました。モニタリングなどで終わりではなく、自分で現地に飛んで施策を実行する。これはコンサル時代にはできなかった経験ですし、おそらく他のファンドでもなかなかできないことだと思います。
5. コンサルとPEの決定的な違いは「責任の重み」
―― コンサル出身者がPE業界を志す際、具体的に何が変わるのかイメージしづらい部分もあるかと思います。何が一番の違いでしょうか?
水口: 一番の違いは「責任の質」だと思います。投資先には20人、30人の従業員がいて、その家族もいる。自分の判断一つで会社の業績が変わり、それが従業員の生活に直結する。コンサル時代も当然責任を持って仕事をしていましたが、今は「その判断の結果、何が起きたか」まで全て自分が引き受ける立場です。
うまくいかなければ従業員の雇用に影響しますし、逆にうまくいけば、投資先の事業が成長して雇用が増える。その全てを「株主」として背負っている。この身に迫る責任感こそが、コンサル時代との一番の違いであり、面白さだと思っています。
6. コンサル経験をどう活かすか
―― コンサルのスキルで活きるもの、逆に新しく身につけるべきものは何でしょうか。
水口: 構造化、論点思考、仮説思考といったロジカルシンキングは、このスピード感の中で働く上で必須の武器になります。PLの数字を分解して「どのレバーを叩けば利益が出るか」を考える感覚も、コンサルで培ったものがそのまま活きています。
新しく身につけるべきだったのは、「懐に入る力」です。コンサル時代はロジックで信頼を勝ち取る場面が多かったのですが、投資先のオーナー様は長年事業を育ててきた経営のプロです。
まずは敬意を持って関係を築いた上で、「認めてもらい、動いてもらえる」関係になることが、結果的に経営改善の提案も通りやすくなる。ロジックだけでなく、人としての信頼関係を先に作る。この順番の大切さは、NYCに来て学んだことの一つです。
7. NYCのカルチャーやNYCならではの面白さ
―― NYCにはどのような社風がありますか?
水口: 様々ありますが、一番は行動指針にある「ポジティブにいよう」が浸透しています。正直、中小企業投資はトラブル対応も多く大変な仕事ですが、そういった局面でも前向きに楽しみ、解決に向けて団結する文化があります。目標に向かって全員で走っている部活動のような組織です。
また、新しいものを積極的に取り入れるカルチャーですね。象徴的なのがAIで、行動指針に「AIしよう」が追加されるくらい導入に積極的です。投資やバリューアップなど、あらゆる業務にAIを組み込んでいます。
大手だとグローバルの承認が必要なAI導入も、NYCでは「まずやってみよう」で即断即決。このスピード感は大きな特徴だと思います。もう一つNYCならではだと思うのが、他ファンドなどがやっていないことにも挑戦できることだと思います。
YouTubeでの発信もそうですし、シナジー創出を目的にユニークな投資をしたり、ベンチャー企業と中小企業がタッグを組んで新しい取り組みを仕掛けたり。こういった挑戦に若手でも積極的に関われるのは、NYCならではだと思います。
8. 候補者へのメッセージ:キラキラしていない、だから面白い
―― 最後に、NYCやPE業界を目指す方へメッセージをお願いします。
水口: NYCのみならず中小企業投資の世界は、キラキラした仕事ではありません。オーナー社長が長年築き上げてきた会社を受け継ぐのは簡単ではないですし、背負う責任も大きいです。
でも、「自分が最前線に立って本気の経営をしてみたい」「誰もやっていないワクワクすることがしたい」と思う人には、こんなに面白い環境はないと思います。大変なこともありますが、NYCはそれすら面白いと感じられるはずです。少しでもNYCに共感いただいたり、興味を持っていただけたら、ぜひお気軽にお話しできると嬉しいです。
~おわりに~
―― 小岩井: 今回の転職ではXG Partnersのサポートを受けていますがいかがでしたか。
水口: 舟田さんには転職の約1年前からご相談していました。ファンド・投資会社が求める人材要件を正確に把握されているため、前職のうちにどのような経験を積んでおくべきか具体的にアドバイスをいただけたのは非常に助かりました。
また、実際に選考が始まってからは、ファンド・投資会社に関する豊富な情報をお持ちだったため、自分の志向に合った会社を選ぶ上で大いに参考になりましたし、選考対策も手厚くサポートしていただけたおかげで、無事に転職を実現できたと感じています。